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桜の雲

ARCHIVE PAGE: 2015年10月

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デボラ・クーンツ『規格外ホテル』

 ラスベガスの巨大カジノ・ホテルで働くラッキー・オトゥール・シリーズの第2弾。 世界的な歓楽街であるはずのラスベガスになぜか、ミツバチの大群が飛び交ったり、サメの泳ぐ水槽があったりします。いずれも、この街でお金を使うお客に関わるものごと。庶民の目にはあほらしく映る奇天烈なお遊びに莫大なお金がかかっていて、大のおとなたちが真剣になっています。そういった退廃的な出来事の数々に呆れて、「金持ちの考えるこ...
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エレイン・ヴィエッツ『死ぬまでお買物』

 ヘレンの崖っぷち転職記シリーズ第1弾。 南フロリダに流れ着いたわけあり女性のヘレン・ホーソーンが、素性を隠したままでも雇ってくれる職場を転々とするライト・ミステリ・シリーズ(なのだろうと思います、多分。第1弾しか読んでいないもので)。 シリーズの幕開けとなる今作では、セレブリティ御用達の高級ブティックで店員をするヘレン。華やかで鷹揚な職場かと思いきや、店長にも常連客たちにも黒い秘密があって……とい...
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リンダ・フェアスタイン『墜落』

 ニューヨークの検事補アレグザンドラ(アレックス)・クーパー・シリーズの第8弾。 ロイヤル・バレエ団に所属するプリマ・バレリーナの転落死体が、メトロポリタン歌劇場の通風筒で発見された――バレエやクラシック音楽が好きな私には、ぞくぞくしないではいられない物語でした。ロイヤル・バレエやメトロポリタンのほかに、ニューヨーク・シティー・センター等も重要な位置づけで登場します。つまり、実在する団体や施設に殺人...
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レスリー・メイヤー『新聞王がボストンにやってきた』

 主婦で新聞記者のルーシー・ストーン・シリーズ第10弾。 今作でのルーシーは、地元のティンカーズコーヴを離れてボストンへ出張し、新聞協会の年次総会に出席します。しかし、その晩餐会で業界の重鎮が殺害されて……というストーリー。 子供たちも夫も手のかかるストーン家なので、ルーシーが数日家を離れるとなっただけで大騒ぎ。また、家計のために贅沢をしないルーシーは、晩餐会で着るドレスも流行遅れの一張羅。家族にも自...
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ジョアン・フルーク『シナモンロールは追跡する』

 お菓子探偵ハンナ・シリーズの第15弾。 季節は春で、シリーズ読者にはおなじみのホテル「レイク・エデン・イン」でジャズ・フェスティバルが開催されることに。しかし、フェスの出演者が乗るバスが玉突き事故に巻きこまれ、ハンナと妹のミシェルもその場に居合わせて――事故現場の状況描写はなかなか生々しく、このシリーズにしてはショッキングで、いかにもミステリらしい幕開けでした。 本筋の殺人事件以上に気になるのは、美...
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S・J・ローザン『ゴースト・ヒーロー』

 ニューヨークの私立探偵リディア・チン&ビル・スミス・シリーズの第11弾。 今回はアート・ミステリの様相で、故人の中国人画家による「新作絵画」が市場に出たという噂をきっかけに、リディアとビルがニューヨークのアート業界を探ります。謎は天安門事件にさかのぼるので、現代のニューヨークにとどまらない、スケールの大きな物語でした。「芸術界の闇をえぐる」というタイプのミステリはとても好きなので、ストーリーは心か...